ドワーフの若い衆が豊久に見事な兜割りを見せた時につぶやいたセリフ、覚えていますか?
「おいはタイ捨ばかりでの」と豊久が身に着けている闘法が「タイ捨流」であることを教えてくれています。
この「タイ捨流」とはいったいどんなものなのか?
「タイ捨流」とは現代に引き継がれているのか?
どこかで体得とすることができるのか?
など、ちょっと調べてみました。
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ドリフターズ 考察:島津豊久の「タイ捨流」とは?
タイ捨流とは、刀法ではなく兵法です。
円の太刀や、様々な地形での戦いを想定した身体の操作法(体捌き)、飛び違い相手を撹乱する技、蹴りや目潰し、関節技などの体術に剣術など、幅広い技や技法を兼ね備えた実践剣法です。
漫画の中でも豊久がアラムやジャンヌ、土方に飛びかかることが多かったのは、明らかに「タイ捨流の技」がそういう技だから、ということが分かります。
アラムには飛びかかった後に組手甲冑術でボコボコにして、弱り切ったところをエルフたちにトドメを刺させるという彼らの尊厳を大切にする戦い方でしたね。
ジャンヌには、男か女か分からないからでしょう、飛びかかって相手を井戸に叩き落として戦闘不能に追い込み、男だったら首を取るつもりだったのでしょうけど女だったということで、頭突きをかましてジャンヌの元を去っています。
そして、土方との戦いにおいては刀を折られてしまった故に、肉弾戦に持ち込み、信長たちの雑魚掃討が成功したこともあって、かろうじて痛み分けとなりました。
この土方との戦いで、相手を撹乱する戦いを披露していた豊久。
スープ?の入った食器を投げつけて、一瞬ではありましたが目潰しに成功しています。
これが毒だったりもっと強烈な刺激性の液体だったりすれば、圧倒的に有利な展開へと持って行けたのでしょう。
また、実際はそのように活用する戦い方だったのではと感じさせます。
スポンサーリンク言葉の意味
「タイ捨流」の「タイ」とは色々な意味があり、漢字をあてるとその言葉の意味のみになってしまうために敢えてカナで表現されていると言われています。
「体」と書けば「体を捨てる」、「待」と書けば「待つを捨てる」、「対」と書けば「対峙することを捨てる」、「太」と書けば「自性に到る」というふうに、漢字によって色々な意味を持ちます。
「タイ捨」とは、これらすべての雑念を捨て去るという事、ひとつひとつの言葉の意味にとらわれない自由自在の剣法・闘法を意味します。
「右半開に始まり左半開に終わる、すべて袈裟斬りに集結する」独特な構えが、タイ捨流の最大の特徴。
陰流から新陰流、新陰流からタイ捨流と発展してきたもので、当時は「新陰タイ捨流剣術」と呼ばれ、後に大陸(中国)武術の長所を取り入れた総合武術として完成されたものが「兵法タイ捨流剣術」となり今に至ります。
その歴史は豊久が体得している技ということからも分かるように400年以上の歴史ある技です。
この「兵法タイ捨流」は熊本に本部道場があり、国内は東京・日本橋、鹿児島・霧島、佐賀・嬉野、海外は香港とオーストラリア・シドニーにも道場があります。
詳しくは、「兵法タイ捨流」のサイトをご覧ください。
なるほどなるほど